『アイヌの昔話―ひとつぶのサッチポロ』【平凡社ライブラリー】
著者:萱野 茂
発行元:平凡社(平凡社ライブラリー 20)
発行日:1993年9月14日初版
サイズ:新書判変形(B6変)・242ページ
定価:874円(2018年・税別)
20話収録/日本語訳
カバーイラスト:水四澄子(原画=モノクロ)
1979年10月刊行『ひとつぶのサッチポロ―アイヌの昔話』(平凡社名作文庫)を平凡社ライブラリーに収録。
昭和35年以降収集してきたアイヌ語の昔話(ウゥェペケレ)20話を選んで著者が日本語訳したものを収録。
最後の「罰当たりシリマオッテ」はアイヌ語をカタカナで書き起こしたものを付する。
▽萱野 茂(かやの・しげる/1926-2006)
アイヌ文化研究者。
北海道沙流郡平平取町二風谷生まれ。アイヌ語を母語とする祖母に育てられた。
小学校卒業後は出稼ぎをしていたが、研究者や収集家による民具の持ち去りに心を痛め、1953年ごろからアイヌ民具の収集・保存・復元・編集に取り組む。1960年ごろからアイヌ語の記録に着手。アイヌの昔話などの録音収集を始める。
1972年、二風谷アイヌ文化資料館(現・萱野茂二風谷アイヌ資料館)を設立、館長を務める。
1994年8月から98年7月までの4年間、参議院議員を務める(比例選挙で落選したが任期途中で名簿順位が上の議員が亡くなったため繰り上げ当選)。アイヌ民族初の国会議員となる。アイヌ文化振興法の成立などに尽力する。
◇アイヌの昔話 – 平凡社
出版社商品紹介
>アイヌの人々の間で語り継がれた昔話二十話。悪い根性を懲らし、よい生活の作法を教える物語が、人間と自然と神とが自在に交流・共生する世界を告げる。解説=千本英史
▽収録内容(目次)
・まえがき
ススペチッチッ ススペランラン
金のきせる
暇な小なべ
夜鷹にされた兄弟
へびのまゆげ
ひとつぶのサッチポロ
宝の箱
女神のお守り
ひろった子ども
プクサの魂
なべ神の怒り
エカシオッパレーおじいさんに不孝をした子どもの話
<カムイユカラ> ヤイピラッカとチチャアイヌ
貧乏アイヌとユカラ
立ち木と取ったすもう
熊神と白ぎつね
物知り老人
耳輪の片ほう
家出した犬
罰当たりシリマオッテ
<アイヌ語> パラコアッ(罰当たり)シリオマッテ
・平凡社ライブラリー版あとがき
・解説:千本英史(国文学)
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