『アイヌ神謡集』【岩波文庫】
編訳:知里幸惠(知里幸恵)
発行元:岩波書店(岩波文庫 赤80-1)
発行日:1978年8月初版
サイズ:文庫サイズ・186ページ/横書き
13篇収録/アイヌ語・日本語対訳(アイヌ語はローマ字表記)
定価:300円(1982年)、638円(2020年・税込)
▽知里幸惠(ちり・ゆきえ/1903-1922)
北海道登別出身のアイヌの少女。父方の祖母も母方の祖母もアイヌの口承文芸の伝承者ユーカラクル(ユーカラを謡う人)で、幸惠自身アイヌ語にも日本語にも堪能だった。
アイヌ文化の調査中の金田一京助の知遇を得、東京の学校に進学したが、生来の心臓病で体を壊し、大正11年9月19日、19歳(数えの二十歳)の若さでこの世を去る。
本書では、アイヌ民族の間で口承されてきた神謡(ユーカラ)13篇を選び、ローマ字でアイヌ語の音を記述し、日本語訳を付した。
アイヌの誇るべき口承文化を、「銀の滴(しずく)降る降るまわりに」など美しい日本語に訳す詩の才能に瞠目する。
金田一京助による著者紹介、知里真志保(幸惠の実弟/言語学者)による神謡についての解説付き。
底本は郷土研究社刊行の知里幸恵編『アイヌ神謡集』(大正12年8月10日発行)を使用し、北海道立図書館北方資料室所属の「知里幸恵ノート」を閲覧して補訂。訳文は現代仮名遣いに改めた。(岩波文庫編集部)
◇アイヌ神謡集 – 岩波書店
出版社商品紹介
▽収録内容
序(知里幸惠)大正11年3月
梟の神の自ら歌った謡「銀の滴降る降るまわりに」
Kamuichikap Kamui yaieyukar,“Shirokanipe ranran pishkan”
狐が自ら歌った謡「トワトワト」
Chironnup yaieyukar,“Towa Towa to”
狐が自ら歌った謡「ハイクンテレケ ハイコシテムトリ」
Chironnup yaieyukar,“Hakunterke Haikoshitemturi”
兎が自ら歌った謡「サンパヤ テレケ」
Isepo yaieyukar,“Sampaya terke”
谷地の魔神が自ら歌った謡「ハリツ クンナ」
Nitatorunpe yaieyukar,“harit kunna”
小狼の神が自ら歌った謡「ホテナオ」
Pon Horkeukamui yaieyukar,“Hotenao”
梟の神が自ら歌った謡「コンクワ」
Kamuichikap Kamui yaieyukar,“Konkuwa”
海の神が自ら歌った謡「アトイカ トマトマキ クンテアシ フム フム!」
Repun Kamui yaieyukar,“Atuika tomatomaki kuntuteashi hm hm!”
蛙が自らを歌った謡 「トーロロ ハンロク ハンロク!」
Terkepi yaieyukar,“Tororo hanrok hanroku!”
小オキキリムイが自ら歌った謡「この砂赤い赤い」
Pon Okikirmui yaieyukar,“Kutnisa kutunkutun”
獺(かわうそ)が自ら歌った謡「カッパ レウレウ カッパ」
Esaman yaieyukar,“Kppa reureu kappa”
沼貝が自ら歌った謡「トヌペカ ランラン」
Pipa yaieyukar,“Tonupeka ranran”
知里幸惠さんのこと(金田一京助)大正11年7月、大正12年7月追記
神謡について(知里真志保)
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アイヌ神謡集 (岩波文庫) (日本語) 文庫 – 1978/8/16
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