『アイヌの昔話』稲田浩二:編(ちくま学芸文庫)

アイヌの昔話

『アイヌの昔話』【ちくま学芸文庫】

編集:稲田浩二
発行元:筑摩書房(ちくま学芸文庫 イ14-4)
発行日:2005年5月10日初版
サイズ:文庫判・376ページ
定価:1,200円(2007年・税別)
69話収録/日本語訳

ちくま学芸文庫のための書下ろし作品。
韻文のユーカラと散文のウエペケレ(トゥイタク)の中から69編を選び収録。
既刊のアイヌ民話集や研究報告書から再録。
各話ごとに日本民話や世界の昔話と比較した簡単な解説をつける。
あとがきの解説は昔話のテーマ分類(AT、ITほか)やモチーフ分類(MT)による比較研究。
巻末に題名および原題の索引つき。

編集の稲田浩二(1925-2008)は日本の国文学・民俗学者。日本昔話の研究者。

筑摩書房 アイヌの昔話 / 稲田 浩二 著
出版社商品紹介

>アイヌ族はかつて文字を用いず、もっぱら口伝えでその歴史や喜び、悲しみ、いきどおりのすべてを伝えてきた。年長者から年少者へと口伝えされてきたアイヌの昔話は、もっとも純粋かつゆたかで奥深い伝承文化の遺産の一つと言えるであろう。本書は、アイヌ族が遠い祖先から代々受け継いだ韻文のユーカラと散文のウエペケレ(トゥイタク)の中から、いまも愛されている話を選んで編集した。アイヌ族のつつましいこの遺産は、神々に対する畏敬の心、自然や隣人に寄せるやさしさをよみがえらせてくれるだろう。

▽収録内容(目次)
・はじめに
・凡例

1 日の神と烏と鼠/2 この世創り/3 コタンカラカムイの人創り/4 アイヌの起こり/5 やっぱりアイヌが偉いんだ/6 始祖の誕生/7 アイヌラックルの恋/8 銀の滴降る降るまわりに/9 日の神救出/10 大ます退治/11 魅惑のアイヌラックル/12 魔神退治/13 カンナカムイの妻になった女/かけすの使い/15 雀の酒宴/16 兎の起こり/17 きざまれた兎/18 ふきのとうのいわれ/19 飢饉魔退治/20 雷神の村めぐり/21 私の村めぐりの話/22 ふくろうとしゃち/23 酒の女神の村めぐり/24 穀物盗み/25 私は栗を運んできた/26 こうもりの悪魔退治/27 狼女房/28 鯱の神と魂盗み/29 風の神と巫術/30 海の神の贈り物/31 狐神の魂盗み/32 ルルバの少年/33 月の中の童子/34 地獄穴訪問/35 硬い肉と柔らかい肉/36 炉縁の化け/37 徳利の化け/38 空き家の化け/39 人食い刀/40 すばるとオリオン座/41 津波の知らせ/42 かっこうの津波知らせ/43 先細鳥の援助/44 かっこうの知らせ/45 ルルパの首領の二人妻/46 顔の取り替え/47 衣装の取り替え/48 怠け妻の戒め

<動物昔話>
49 かわうそと狐/50 オオジシギの使い忘れ/51 犬のはじまり/52 しまふくろうのいわれ/53 海魔の来襲/54 みみずくの仕立屋/55 兎と鹿の脚の交換/56 うっかりかわうそ/57 雀孝行、きつつき不幸

<笑い話>
58 あわて者の村長/59 だまされた狐/60 金の子犬と銀の子犬/61 小鳥の屁/62 パナンペとペナンペの魚捕り/63 黒い玉と白い玉/64 パナンペとペナンペ/65 海の水を飲み干せ/66 木舟と土舟/67 川下の者・川上の者と沖の爺さん/68 ヤイレスポと屁っぴりおやじ/69 口くらべ

・解説
・昔話タイプの比較
・文献 {主要な参考文献目録/原典目録)
・あとがき
・収録昔話の題名と原題索引

アイヌの昔話 (ちくま学芸文庫)
【アマゾン】

アイヌの昔話 (ちくま学芸文庫) [ 稲田浩二 ]
【楽天ブックス】

→戻る
アイヌの昔話@夏貸文庫
世界の民話・昔話@夏貸文庫



タイトルとURLをコピーしました